おタマ、初母実家

節分の夜の事です。
心臓を患って以来ここ数年、ずっと入院生活をつづけていたタマ母、父方の祖母が静かに息を引き取りました。
心臓がとまるちょっと前には、毎日お見舞いにきてくれているじいといつものように言葉をかわし、消灯の時には看護士さんにいつもどおり、おやすみ、の挨拶を交わしたとのこと、本当に突然の事でした。
雪のつもる寒い札幌、暗い部屋で静かに一人、長年慣れた肉体を離れていったかと思うと、当人の気持ちになっても、残された家族の立場でも、みんなみんな、本当に寂しい思いです。


タマ母にとっては物心ついてから「まぁしゃん」として、おばあさんになっていただいた、血縁のない祖母ではありますが、孫の一人として受け入れてくれた事、お祝い事の節目節目にはきちんと祝ってくれた、そんな誠実なあたたかい気持ちに、改めてありがとう、と、感謝のおもいでいっぱいです。
もう今までみたいに、言葉を交わしたりはできないけれど、かたちを変えて、きっとその心はいつまでもみんなのそばにいてくれると信じています。



さて、そんなことで、藤沢の実家に一人(匹)残された大切な家族、るうすけ。
今年の6月には人間年齢で19歳になるかなりのおじいちゃん。
独り身を案じて、おタマをつれて遠路遥々電車を乗り継いで様子を見に行ってきました。

間もなく5ヶ月になりますが、おタマにとっては初めての訪問でした。
相変わらず緊張する事すらしらず、ちょうどタマ母の母に買ってもらったばかりのジーンズもどきを履いて、いつものように自由に遊んでおりました。

肝心のるうすけとの絡みは・・・特に見られず、途中までお互い興味がないそぶりで、2時間弱滞在して、最後るうすけに「また逢いにくるからね」と挨拶をした時初めて、お互い見つめ合っておりました。


おどけたポーズ

毎度恒例寝返り

ストーブをつけたらすぐにすり寄ってきたるうすけ


近いようで今の家からはなかなか遠い実家。
考えてみたら私自身も訪問が、臨月の8月以来、約半年ぶりでした。
家族同然に大切なるうすけ。
寂しそうに丸まって、そしてすっかり老いたその姿に久しぶりに逢えて、ほっとして思わず涙をこぼしてしまいました。

変わらないものなどないのだけれど、どうか長生きしてほしい。
みんないつまでも一緒にいられたらいいのにな。



by 母